2026年という新たな時代を迎え、外国人労働者の受け入れは、もはや特別なことではなく、企業活動の当たり前の風景となりました。しかし、その一方で、国際社会やサプライチェーン全体から厳しく問われているのが「ビジネスと人権」の問題です。かつてのように、外国人労働者を単なる「安価な調整弁」として捉える時代は完全に終わりを告げました。
今、企業に求められているのは、彼/彼女らを対等なパートナーとして尊重し、その人権を断固として守り抜く姿勢です。人権保護と差別問題がなぜ経営の存続に関わる重大事案なのか、そして現場で起きがちな無意識の差別をどう防ぐべきかについて、株式会社 CONVI が現場で培った知見を基に、詳細に述べたいと思います。
まず、経営者の皆様に強く認識していただきたいのは、外国人労働者の人権保護は、もはや道徳的な努力目標ではなく、取引条件における「必須科目」になっているという現実です。大企業を中心に、サプライチェーン全体での人権デューデリジェンス(人権リスクの特定・予防・軽減)が急速に進んでいます。つまり、下請けや協力会社であっても、外国人労働者に対して不当な扱いをしていると判断されれば、取引停止のリスクに直面する可能性があるのです。
また、SNSの発達により、職場でのハラスメントや劣悪な住環境といった情報は、瞬く間に母国のコミュニティや全世界に拡散されます。「日本は稼げる国」から「選ばれる国」へと立場が変化している今、人権意識の低い企業、あるいは日本という国そのものが、優秀な海外人材から「NO」を突きつけられる危機が迫っています。人権を守ることは、企業のリスク管理そのものであり、将来の労働力を確保するための投資でもあるのです。
差別問題というと、暴言や暴力といった明白なものをイメージされるかもしれませんが、現代の職場でより深刻なのは、悪意のない「無意識の差別」です。
例えば、「外国人はこれだから困る」といったステレオタイプに基づいた発言や、「日本語が下手だから」という理由だけで単純作業のみを割り当て続けること、あるいは日本人社員と同じ食堂や更衣室を使わせないといった区別も、明白な差別にあたります。また、私たちがお繋ぎしているインドネシア人材の多くはイスラム教徒ですが、彼/彼女らに対して「日本に来たのだから酒を飲むべきだ」「豚肉を食べないのは好き嫌いだ」と決めつけ、宗教的背景を無視した強要を行うことも、ハラスメントであり人権侵害です。
さらに、賃金設定における差別も大きな問題です。最低賃金は守っていたとしても、同じ業務内容、同じ責任を負っている日本人社員と比較して、合理的な理由なく低い賃金を設定することは許されません。「外国人だから安く使える」という古い固定観念は、コンプライアンス違反であるだけでなく、彼/彼女らのモチベーションを著しく低下させ、失踪やトラブルの原因となります。
外国人労働者の人権を語る上で避けて通れないのが、来日前に彼/彼女らが背負わされる多額の借金の問題です。現地の悪質な送り出し機関やブローカーが、法外な手数料を徴収し、労働者が借金漬けの状態で来日するケースが後を絶ちません。借金があるために、劣悪な環境でも声を上げられず、強制労働に近い状態に置かれることは、現代の奴隷制とも批判されています。
私たち株式会社 CONVI は、この構造的な人権侵害に真っ向から立ち向かっています。私たちは、インドネシア現地の信頼できるパートナーと連携し、不透明な手数料を排除するクリーンな採用プロセスを構築しています。労働者が不当な借金を背負わず、希望を持って日本に来られるようにすることこそが、最初にして最大の人権保護であると確信しているからです。企業様には適正な紹介料や支援費をご負担いただくことになりますが、それは「人権リスクのないクリーンな人材」を採用するためのコストであり、企業の ESG 経営(環境・社会・ガバナンス)における大きな加点要素となります。
職場内での差別やハラスメントを未然に防ぐためには、実効性のある相談体制(グリーバンスメカニズム)の整備が不可欠です。しかし、立場の弱い外国人労働者が、雇用主である企業に対して直接声を上げることは容易ではありません。
そこで重要になるのが、私たちのような第三者機関の介在です。株式会社 CONVI では、インドネシア語で相談できる窓口を常設し、彼/彼女らが職場で受けた不当な扱いや、日本人スタッフとの摩擦について、安心して話せる環境を提供しています。ここで重要なのは、相談があった際に「彼/彼女らのわがまま」と切り捨てるのではなく、その背後にある文化的摩擦や制度的欠陥を冷静に分析することです。
例えば、「日本人の班長に怒鳴られた」という相談があった場合、単なる指導の範疇を超えたパワーハラスメントになっていないか、言葉の理解度不足による誤解がないか、私たちが間に入って事実確認を行い、企業様と共に改善策を模索します。また、企業様向けには、異文化理解とハラスメント防止に関する研修を実施し、日本人社員側の意識変革を促すことも、人権保護の重要なプロセスです。
人権保護という言葉は硬く響くかもしれませんが、その本質は、大阪商人が大切にしてきた「相手を思いやる心」や「三方よし」の精神に通じるものがあります。外国人労働者を、使い捨ての道具ではなく、同じ職場で汗を流す仲間として、そして一人の人間として尊重すること。それができれば、差別は自然となくなり、信頼関係が生まれます。
インドネシアの人々は、非常に誇り高く、そして恩義を大切にする国民性を持っています。企業が彼/彼女らの人権を守り、公平に接すれば、彼/彼女らはそれ以上の情熱と忠誠心で応えてくれます。実際に、人権意識の高い企業様では、彼/彼女らがリーダーとなり、日本人新入社員を指導するような素晴らしい光景も生まれています。
これからの日本企業が生き残る道は、外国人労働者から「選ばれる企業」になること以外にありません。そのためには、法令遵守(コンプライアンス)の徹底はもちろんのこと、人権という普遍的な価値観を経営の中心に据える覚悟が必要です。
株式会社 CONVI は、大阪を拠点に、単なる人材マッチングではない、人権と尊厳を守るための採用支援を行っています。もし、自社の人権対応に不安がある、あるいは真に倫理的で持続可能な採用を行いたいとお考えの経営者様がおられましたら、ぜひ私たちにご相談ください。差別や偏見のない、誰もが能力を発揮できる職場作りを全力でサポートいたします。
人権を守ることは、人を守ること。そしてそれは、御社の未来を守ることに他なりません。私たちと共に、世界に誇れる「働きやすい職場」を作っていきましょう。