コラム

特定産業(建設・農業・介護)における外国人労働者の活用最前線

2025.12.26

〜外国人材紹介の現場から〜

2025 年の師走を迎えた現在、日本国内、特に関西圏における人手不足は、もはや「経営課題」という枠を超え、産業そのものの存続に関わる「構造的な危機」となっています。特に、私たちの生活基盤を支える建設、農業、介護といった特定産業分野においては、有効求人倍率の高止まりが続き、日本人の若手採用は極めて困難な状況にあります。

こうした中で、企業の救世主として、そして共に未来を拓くパートナーとして存在感を増しているのが、特定技能制度などを活用した外国人労働者です。大阪を拠点に数多くの現場と海外人材を繋いできた弊社の視点から、建設、農業、介護などの特定産業における外国人労働者の活用状況と、そこで生まれている具体的な変化、そして成功への道筋について詳述いたします。

 

特定産業が直面する現実と外国人労働者の不可欠性

まず、私たちが対峙している現実を直視する必要があります。建設、農業、介護、そして製造業などの分野は、長年にわたり「きつい、汚い、危険」いわゆる 3K のイメージや、賃金水準の課題などから、日本の若者が敬遠しがちな産業とされてきました。しかし、これらは社会機能を維持するために一時たりとも止めることが許されないエッセンシャルワークです。

政府が創設した在留資格「特定技能」は、まさにこうした人材確保が困難な産業分野を対象としています。制度開始から数年が経過し、当初の「一時的な労働力」という認識は大きく変わりつつあります。現在では、彼/彼女らは現場の中核を担い、技能継承の受け皿となり、企業の成長エンジンとして不可欠な存在となっています。私たちが紹介するインドネシア人材も、単なる働き手としてだけでなく、組織に新しい風を吹き込む「人財」として、多くの経営者様から高く評価されています。

 

建設業界:若さとチームワークが現場を蘇らせる

建設業界における外国人労働者の活用は、劇的な変化を遂げています。2024 年問題による残業規制の強化や、熟練職人の高齢化による一斉引退が重なり、現場の労働力不足は深刻を極めていました。そこに投入されたのが、若く体力があり、ハングリー精神に溢れた外国人材です。

特に私たちがお繋ぎしているインドネシア人材は、建設現場との親和性が非常に高いという特徴があります。彼/彼女らの母国ではインフラ整備が急速に進んでおり、建設の仕事に対する憧れや意欲が強いためです。大阪のある型枠工事の会社様では、採用したインドネシアの若者たちが、驚くべきスピードで図面を理解し、複雑な加工作業を習得しています。彼/彼女らは高温多湿な環境にも比較的強く、夏の過酷な現場でも音を上げずに作業に取り組む姿勢は、ベテランの日本人職人たちをも感嘆させています。

また、建設現場で最も重視される「安全確認」においても、彼/彼女らの真面目さが活きています。弊社では入国前に徹底した安全教育を行っていますが、彼/彼女らは教わったルールを愚直に守ります。指差呼称を大きな声で行い、チームでお互いに声を掛け合う姿は、マンネリ化していた現場の安全意識を再喚起するきっかけにもなっています。「彼/彼女らが来てから現場の雰囲気が明るくなり、事故も減った」という喜びの声は、枚挙にいとまがありません。

 

農業分野:担い手不足の解消と地域社会への融合

農業分野においても、外国人労働者は欠かせない戦力となっています。高齢化による離農が進む中、労働集約型である野菜栽培や畜産現場では、収穫期の人手確保が死活問題です。ここで活躍しているのが、特定技能外国人です。

インドネシアはもともと農業大国であり、実家が農家である人材も少なくありません。そのため、土に触れることや生き物を扱うことに抵抗がなく、即戦力として現場に馴染むことができます。例えば、近畿圏の葉物野菜を生産する農家様では、早朝からの収穫作業や重量野菜の運搬において、彼/彼女らの若さと体力が遺憾なく発揮されています。彼/彼女らは単調な作業にも忍耐強く取り組み、作物の生育状況を敏感に察知するセンスも持ち合わせています。

さらに特筆すべきは、彼/彼女らが地域社会(コミュニティ)に溶け込もうとする姿勢です。地方の農村部では、外国人が生活することへの不安を持つ住民の方もいらっしゃいますが、インドネシア人の持ち前の明るさと人懐っこさが、その壁を低くしています。地域の祭りに参加したり、近隣住民と挨拶を交わしたりすることで、彼/彼女らは単なる「労働者」から「地域の住民」へと受け入れられつつあります。このように、農業における活用は、単なる労働力確保を超え、地方創生の一翼を担う可能性すら秘めています。

 

介護業界:国境を越えた「優しさ」とケアの質

対人サービスである介護業界における外国人労働者の活用は、当初、言葉や文化の壁による懸念が最も強い分野でした。しかし、蓋を開けてみれば、最も感動的な成功事例が多く生まれているのがこの業界です。

インドネシアには、宗教的背景や文化的慣習として、年長者を敬い、家族を大切にする精神が深く根付いています。そのため、彼/彼女らの高齢者に対する接し方は非常に丁寧で、慈愛に満ちています。大阪府内の特別養護老人ホームでは、インドネシア人スタッフの屈託のない笑顔と、スキンシップを厭わない温かいケアが、利用者様の孤独感を癒やし、笑顔を引き出しています。言葉の細かなニュアンスが伝わりにくい場面があっても、彼/彼女らは表情や身振り手振り、そして心のこもった態度でコミュニケーションを成立させてしまいます。

もちろん、介護記録の作成や専門用語の理解にはハードルがありますが、現在は音声入力システムや翻訳ツールの進化、そして彼/彼女ら自身の熱心な日本語学習により、業務上の支障は大幅に軽減されています。むしろ、日本人スタッフが業務に追われて忘れていた「寄り添う心」を彼/彼女らが体現してくれることで、施設全体のケアの質が向上したという報告を数多くいただいています。

 

製造業・食品製造業:大阪の「ものづくり」を支える底力

建設、農業、介護に加え、大阪の産業基盤である製造業や食品製造業における活用も見逃せません。町工場での金属加工や、弁当・惣菜の製造ラインにおいて、外国人労働者は勤勉な働きぶりで生産性を支えています。

この分野で特に評価されているのは、彼/彼女らの「規律を守る姿勢」です。特にイスラム教徒の多いインドネシア人材は、1日5回の礼拝などの規律正しい生活習慣を持っており、それが仕事における手順の遵守や時間管理にも良い影響を与えています。単純作業の繰り返しであっても集中力を切らさず、不良品を出さない丁寧な仕事ぶりは、品質に厳しい日本のものづくり現場において高く評価されています。

 

課題を乗り越え、真の「戦力」にするために

しかしながら、これらの成功事例の裏には、企業側の理解と努力、そして適切な支援体制が不可欠であることを忘れてはなりません。特定産業で外国人労働者を活用する際、最大のハードルとなるのは「定着」です。せっかく採用しても、職場環境や生活面でのサポートが不十分であれば、より良い条件を求めて転職してしまうリスクがあります。

私たちは、単なる人材紹介にとどまらず、入社後の定着支援に最も力を入れています。言葉の壁を取り払うための通訳サポートはもちろんのこと、宗教的配慮に関する社内研修、住居の手配や生活トラブルの解決など、彼/彼女らが日本で安心して暮らせる環境を整えることが、結果として企業の利益に繋がると確信しているからです。

建設現場での安全教育、介護現場での日本語学習支援、農業現場での地域交流のサポート。それぞれの産業特有の課題に合わせて、きめ細やかな伴走支援を行うこと。これこそが、弊社が選ばれている理由であり、私たちが提供する価値です。

 

共に未来を創る決断を

建設、農業、介護などの特定産業における外国人労働者の活用は、もはや「実験段階」を終え、「本格稼働」のフェーズに入っています。彼/彼女らは、日本の産業を守り、発展させるための重要なパートナーです。

私たちは、インドネシア人材という無限の可能性を秘めたリソースと、技術と伝統を持つ日本企業を繋ぐ架け橋として、これからも全力でサポートを続けてまいります。もし、人手不足により事業の継続や拡大に不安を感じていらっしゃる経営者様がおられましたら、ぜひ一度、私たちにご相談ください。大阪から、御社の未来を共に切り拓くための一歩を踏み出しましょう。